栄養療法で、年齢を重ねても生き生きと暮らしてほしい
アットクリニック(以下AC):まずは、診療科目やコンセプトについて教えていただけますか?
保険診療分野でいうと消化器内科なので、日常の消化器症状に対してできるケアをしつつ、ただお薬を使わずとも対応できる症状に対しては「栄養療法」、いわゆる分析によるオーソモレキュラー療法というものを取り入れた治療を中心にやっていきます。
特に中高年に差し掛かっている方々に、「その後の 20 年、30 年の人生でも活力のある、生き生きとした生活をしていただきたい」というのが、開業のコンセプトです。ベースとなる自分の体に「いま、どれだけ栄養が不足しているのか」ということを、検査によって皆さんにちゃんと知っていただいたうえでサポートをし、健康に長生きできる豊かな生活を実現したいと考えています。


AC:コンセプトにも紐付くと思いますが、開業の経緯もお聞かせください。
医師免許を取得してから、消化器外科医として18年ほど総合病院に勤務してきましたが、特に消化器の手術をする患者さんは高齢の方が多い傾向にあります。その方たちの治療をしていくなかで、おそらく日々の食生活や運動習慣などでベースとなるお体がしっかりしている方は、どのような治療をされてもだいたいよい結果が見られます。
しかし一方で、栄養状態がよくない、筋肉量も少ないという方は、「最善」と思われる治療をやったにも関わらず、良好な結果が得られなかったという経験を多数してきましたので、内科的なアプローチでのアンチエイジングということを勉強し始めました。
患者さんのサポートをするとなると保険診療では実現できない部分も多いので、自分なりに理想的なクリニックを作って、栄養と運動が融合できるような治療環境を作り上げたいと思って、開業に至りました。
いままで勤めていた病院で、「次の春からこんなことをやるので」という挨拶を何人かの患者さんにしたときには、興味を持ってくださった方は意外と多かったですね。


AC:他院とは「ここが違う」という点はありますか?
栄養療法は本当に守備範囲が広く、皮膚科のクリニックで既に取り入れているところも多くあります。外用薬や内服薬では改善できないものは、栄養の観点から見直そうという動きも見られますが、自分はいままで消化器を専門で見てきたので、栄養が吸収される消化管を口からお尻までを診察できます。
「栄養障害」といっても、原因が消化器自体にあるという方もいるので、そういった点もケアしながらよりよい状態を目指せるのは、他院にはない強みだと思います。

