形成外科から美容外科への道のり
アットクリニック(以下AC):まずは、診療科目を教えていただけますか。
柚﨑様:当院では、男性の美容外科をメインとして診療を行っています。具体的には包茎治療、増大治療、長茎治療の3つが主な診療内容となっています。
AC:医師を志したきっかけを教えてください。
柚﨑様:私が医師を志した原点は、人を幸せにしたい、人を元気にしてあげたいという想いでした。その中で形成外科を選んだのは、内科で薬を処方するよりも、外科医として直接患者さんの体に変化を起こす方が、より大きなやりがいを感じられると考えたからです。
形成外科は頭の先から足の先まで全身を対応範囲とする、幅広い分野を扱う診療科でもありました。しかし実際に働いてみると、日常業務の大部分はホクロ除去や縫合処置といった小手術で、当初期待していたほどのやりがいを感じることができませんでした。そこで美容外科に転向したことで、実際に患者さんの満足度は格段に高く、長年コンプレックスを抱えていた女性がとても喜んでくれる姿を見ることができました。
特に印象的だったのが、形成外科の延長として行っていた包茎治療でコンプレックスを持つ男性の患者さんを治療した際の反応でした。男性は「より稼ぎたい」「ステータスを向上させたい」といった欲求がDNAレベルで刻まれていると思います。
この部分にコンプレックスがあると人生全体のボトルネックになりますが、解消するととても前向きになり、人生全般が大きく改善されます。これこそがやりがいのある医療だと思い、男性美容外科に特化することにしました。

AC:開業のきっかけは何だったのでしょう?
柚﨑様:形成外科医として一人前になり、あらゆる手術ができる状態になった時点で、将来を考えるタイミングがありました。大学に所属していると、通常は教授を目指すか開業するかの二択になり、医局には在籍しながらも開業の道を選択することにしました。
一般的に各診療科には対応する学会が一つずつありますが、美容外科は例外的に二つの学会に分かれています。一つは形成外科の専門医であることが入会の条件の「JSAPS系」、もう一つは形成外科の専門医でなくても医師であれば入会できる「JSAS系」の組織です。
私自身、最初はJSAPS系で形成外科系列のクリニックで研鑽を積みました。一方で、JSAS系のクリニックが圧倒的な集客力と収益力を持っていることが気になり、その仕組みを理解するためJSAS系のクリニックでも経験を積むことにしました。
その中で様々な経営ノウハウを学び、中には美容外科医になった動機とは相反する方法もありました。この経験が「自分の理想とするクリニックを作りたい」という強い動機につながっています。
両方の系統のクリニックで経験を積み、それぞれの長所短所を理解した上で、「これなら自分にもできる」と開業に踏み切りました。
















































