クリニック開業を支援した
ドクターのインタビュー

みなとメンタルクリニック

※ 記事は2025年8月のものです。

みなとメンタルクリニック 田邊陽一郎理事長とアットクリニック担当者

クリニック紹介

みなとメンタルクリニック

みなとメンタルクリニック 受付

URL:https://minato-mental.com/
理 事 長 :田邊 陽一郎 様
診療科目:精神科/心療内科/内科
所 在 地 :神奈川県横浜市中区尾上町5丁目69 KIT関内ビル6階
竣工年月:1988年
対象面積:39.29坪(129.88㎡)

神奈川県横浜市中区にある「みなとメンタルクリニック」は、関内駅から徒歩2分、桜木町駅・馬車道駅からも徒歩5分という便利な立地にあり、アクセスの良さが特長です。保険診療を中心に、横浜で30年にわたる診療実績を重ね、時代や社会の変化に応じた心のケアを実践。患者さんとの信頼関係を大切にしながら、「寄り添う医療」を提供しています。今回は、移転までの経緯と今後の展望についてお話を伺いました。

アットクリニック受託業務:物件仲介

アクセス抜群の立地が質の高いスタッフを集め、選ばれるクリニックへ

アットクリニック(以下AC):まずは診療科目をお聞かせください。

田邊様:当院では、保険診療にて精神科・心療内科の診療を行っております。私は、横浜で30年の歴史を持つ病院の理事長を務めております。現在は、通勤されている方や学生の方をはじめ、様々な方にご来院いただいています。

AC:横浜市中区の馬車道エリアで開業され、そこから今のオフィスに移転されたと思いますが、移転開業のきっかけ・経緯を教えてください。

田邊様:開業当初は、みなとみらい線が最寄り駅でしたが、より交通の便が良いエリアへの移転を望んでおりました。現在のロケーションは、みなとみらい線・JR線・横浜市営地下鉄ブルーラインが交差する利便性の高い場所にあり、患者様にとってアクセスが格段に向上しました。
その結果、医師をはじめとする医療従事者の採用もしやすくなり、スタッフ体制の充実にもつながっています。

みなとメンタルクリニック 田邊陽一郎理事長

AC:開業を検討されたきっかけから、最終的に決断されるまでの経緯についてお聞かせください。また、実際に物件を選定される際に、重視されたポイントやこだわった点はありますか?

田邊様:物件を探していた当初、最も重視していたのは、患者様が精神科に通いやすい環境であることでした。その点で、現在のクリニックが入っている建物はとても理想的でした。
特に良かったのは、建物の入り口が少し奥まっており、人目を気にせず出入りできる点です。また、同じ建物内にはエステティックサロンや美容外科、法律事務所などが入っているため、精神科を受診していることが外部から分かりにくい構造になっています。さらに、駅からのアクセスも良く、多様な患者様のニーズに合った立地だと感じました。

また、ACさんにご紹介いただいた物件は、目の前に調剤薬局があるという立地も非常に魅力的でした。調剤薬局にとっても集客の面でプラスになり、当院としても「すぐ目の前に薬局があります」とご案内できるため、患者様にとっても利便性の高い、理想的な環境だったと思います。

そして何より、実際に移転して駅からさらに近くなったことで、横浜市内のさまざまなエリアから患者様にお越しいただけるようになりました。駅から徒歩5分と徒歩2分では、その差は想像以上に大きく、立地の利便性がいかに通院のしやすさに直結するかを改めて実感しています。

みなとメンタルクリニック 田邊陽一郎理事長
みなとメンタルクリニック 田邊陽一郎理事長

すべての人にとって居心地のよい場所をめざして―理想のクリニックづくり

AC:移転にあたって、立地だけでなくクリニックづくりにもこだわりがあったかと思います。特に工夫された点やご苦労されたことはありますか?

田邊様:入居後に内装を整える中で、特に悩んだのが空調の調整でした。例えば、自分のイメージ通りに診察室に冷たい風や暖かい風が届くかどうか、クリニック全体の空調バランスをとろうとすると、診察室の温度を快適に保ちたい一方で、配管がつながっているカウンセリングルームが逆に冷えすぎてしまうといった問題が生じました。

空調の状態次第では、患者様にとって不快な環境となってしまう可能性もあるため、空調業者に依頼し、細部にわたって調整・手直しを行いました。自分が理想とする診察室には、自分の思い描く冷たさや温かさの風が届くように、快適な空間づくりにこだわりました。

みなとメンタルクリニック 院内の様子
みなとメンタルクリニック 院内の様子
みなとメンタルクリニック 院内の様子

AC:移転には、開業とは異なるご苦労もあったかと思います。特に印象に残っている経験はありますか?

田邊様:移転にあたってまず心配だったのは、既存の患者様が離れてしまうのではないか、あるいは新規の患者様が増えるのかということでした。 そのため、誰もがすぐに場所をイメージできるような立地、目印のある場所を選ぶよう意識しました。そうすることで、患者様が迷わず来院できるとも考えました。

結果として、移転後に予想以上に多くの新規患者様にお越しいただくことができ、大変喜ばしい状況となりました。現在は診察室を3室準備しており、そのうち2室を稼働させています。ただ、3室目を稼働させようとすると、待合室が手狭になってしまうという新たな課題も出てきています。

しかし、そのような課題があるからこそ、今はSEOやMEOにも本格的に取り組み、初めてしっかりと予算をかけて強化を図っています。以前の立地では、たとえ費用をかけたとしても大きな効果は見込めなかったと思いますが、今回の移転により立地条件が大幅に改善されたことで、より多くの患者様にお越しいただける可能性が広がったと感じています。

また、今回の移転を機に、スタッフがより働きやすく居心地のよいクリニックづくりにも力を入れました。当初デイケアを作ろうと思っていた場所を、スタッフが昼休みにしっかり休憩できるよう、スタッフ専用の控室にしました。 私は医師であると同時に理事長という立場でもあるため、スタッフから見れば「雇い主」となります。そのため、控室には私自身は入らないようにし、スタッフのプライバシーに配慮しています。必要なやり取りは受付などオープンな場で行い、控室ではスタッフが気兼ねなく過ごせるように意識しています。また、スタッフの不満や意見についても、プライバシーを守りながらしっかりと私の元に届くような環境づくりを心がけています。

みなとメンタルクリニック 院内の様子
みなとメンタルクリニック 院内の様子

開業に必要なのは、見極める力、そして担力と気合い

AC:これからクリニックを開業される先生方に向けて、アドバイスをお願いします。

田邊様:診療内科に限らずの話ですが、これから開業を考える方には、“悪質な” 開業コンサルタントに十分注意していただきたいと思います。コンサルタントを通す場合は、信頼できる相手かどうかをしっかりと吟味して、見極めることが大切です。というのも、開業コンサルタントの中には、「夢を見させること」を仕事としている方もいます。新規患者さんが集まるという理想的なシミュレーションを作る際に、実際に広告宣伝費にいくら使うかという費用の提示がないまま、あたかも自然に患者さんが集まるかのような数字を出してくることもあります。しかし実際には、シミュレーション通りに新規患者が集まるとは限りません。現場はそれほど甘くはないのが現実です。

釣りに例えると、釣り堀に魚がいれば、釣り人の工夫次第で釣れます。でも、魚がいなければ、どんなに頑張っても釣れません。だからこそ、開業するなら人口密集地を選ぶことを私はおすすめします。それに、「ここは競合が少ないから集患しやすい」と言われた地域でも、半年後には強力な競合が出てくることも十分あり得ます。そう考えると、開業で何より大切なのは、最初から「担力(になう力)」と「気合い」を持って臨むことだと思います。

開業コンサルタントすべてが悪いわけではありませんが、現実を見据えた上で、必要なところはしっかり見極め、慎重に判断する姿勢が求められると思います。

また、開業を考えている地域で、もし可能であれば、1年ほどそのエリアのクリニックで非常勤勤務(アルバイト)をしてみることをおすすめします。その1年間で、地域の患者さんの流れやニーズ、患者層の傾向が見えてくるだけでなく、自分がその場所で開業した際、どのくらいの患者さんが来院してくれるかといった具体的なイメージもつかめるようになります。
さらに、実際にその地域で働いてみることで、そもそも自分が開業に向いているかどうかを、現場を通して冷静に判断する機会にもなるはずです。

みなとメンタルクリニック 院内の様子
みなとメンタルクリニック 院内の様子
みなとメンタルクリニック 院内の様子
みなとメンタルクリニック 院内の様子

このエリアで完結する医療、地域に根ざした安心を

AC:最後に今後、クリニックとして取り組みたいことや展望についてお聞かせください。

田邊様:みなとメンタルクリニックの今後の展望としては、近い将来、私たちのグループ内でほとんどの病気に対応できる体制を整え、医療のリスクヘッジを図っていきたいと考えています。

たとえば、内科をはじめ、皮膚科・整形外科・眼科など、あらゆる診療科を展開し、医療法人社団鴻志会(みなとメンタルクリニック)としてカルテを共有できる仕組みを構築したいと思っています。普段はメンタルクリニックに通っている患者様が、「最近胸が痛い」、「腰に違和感がある」といった身体の症状を感じた際に、すぐ近くにあるグループ内の他科のクリニックをご案内し、その足で受診できるような体制を目指しています。

このように、この地域一帯でほとんどの疾患に対応できる“完結型の医療体制”を築くことが、私たちの目指す未来です。現在は横浜市内のM&Aの情報を集めています。 吟味しながら検討中です。

AC:そうなんですね。ぜひそちらも弊社のほうで情報ありましたら提供させていただきます。

田邊様:ありがとうございます。どんどんいただけたらと思います。
今回改めて御社にクリニック移転を相談して本当に良かったと思っております。ありがとうございました。

AC:本日は貴重なお話をありがとうございました。

みなとメンタルクリニック 田邊陽一郎理事長

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